最初に気になったのは、いかにも写真好きらしく、画質やセンサーサイズ、AFの速さだった。スペック表を隅々まで眺めても、どれかが飛び抜けているわけではない。それでも、このカメラには不思議な魅力がある。手に取ると、撮りに出かけたくなるのだ。
撮りたいと思わせるのは、スペックじゃない。
iPhoneは、何も言わずに多くのことをこなしてくれる。画像合成、HDR、被写界深度の演算処理。できることが増えるほど、手元には「完璧に見える」写真が増えていく。露出は正しく、細部までくっきりしていて、非の打ち所がない。それなのに、語りたいことがない。
22/36 · GT400
正直に言うと、このアプリは半分、自分のために作った。選択肢が増えるほど、頭の中はうるさくなる。一本のフィルムが、選択のほとんどをあらかじめ済ませてくれる。すると、ファインダーを覗いた瞬間、世界がふっと静かになる。
考えることが減ると、迷いも減っていく。少しずつ、写真の中に静けさを見つけていった。
共有するのは、一枚ではなく一本。
僕の名前は大軍(ダージュン)。「ジュン」の響きは、Gin(ジン)にどこか似ている。そして、ジントニックは僕がいちばん好きなカクテルだ。材料は驚くほどシンプルなのに、どこまでもこだわれる。シンプルだからこそ、その一杯にバーの基本がすべて表れる。
レシピはシンプル。でも、細部にはすべてこだわる。
これは、大軍のtone。だから、Gintone。